妊娠中は体の中で様々な変化が起きます。その変化の一つに発汗量の増加があります。妊娠中の汗の増加の原因は、以下の二つが挙げられます。各項目については記事下部で詳しく解説していきます。
・甲状腺ホルモンの影響で汗が増える
・体温の上昇により汗が増える
妊娠中は甲状腺ホルモンの量が増加します。甲状腺ホルモンは新陳代謝と交感神経の働きを活発にし、これにより汗の量が増加します。
交感神経は自律神経の一つで、興奮状態の時にその働きは活発になります。また、交感神経が活発になると、体は臨戦態勢を取るようになり瞳孔の肥大、心拍数の上昇といった体の変化が生じます。
人間の首の前側部分には、甲状腺という器官があり、この器官からは様々なホルモンが分泌されます。このホルモンの事を甲状腺ホルモンと呼びます。
甲状腺ホルモンには、女性ホルモンや副腎皮質ホルモンなどがあり、新陳代謝を活発にしたり、交感神経の働きを活発にされる作用があります。
妊娠初期~3ヶ月程度までは体の体温が上昇し、少し熱っぽくなります。これは黄体ホルモンの働きが関係しています。
黄体ホルモンには体温を上昇させる働きや子宮内膜で着床しやすい状態に整える役割があります。黄体ホルモンは、プロゲステロンと呼ばれる事もあります。
黄体は、排卵後の卵胞が変化したもの。黄体からはプロゲステロンやエストロゲンと呼ばれるホルモンが分泌され、それにより子宮内は着床しやすい状態に保たれます。
エストロゲンは卵巣内にある卵胞を成熟させる働きがあります。そのため、卵胞ホルモンという名で呼ばれる事もあります。エストロゲンの分泌量は周期的に変化し、排卵前まにピークを迎えます。
エストロゲンには卵胞への作用の他に、気持ちを落ち着かせる効果もあります。
プロゲステロンとは、黄体から分泌されるホルモンの事で、子宮内膜を厚く柔らかくする効果があります。つまり、妊娠に適した体へと変化させる役割を持つホルモンという事になります。分泌量は排卵後にピークを迎えます。
プロゲステロンには、基礎体温の上昇、抑うつ状態となる、血行不良やむくみなどの作用もあります。
ちなみに、生理周期は、上述のエストロゲンとプロゲステロンの分泌が周期性に対応しています。
妊娠中の母体は大変デリケート。お腹の中にいる赤ちゃんの事を考えると体に負担をかけるような事は出来ません。
そこで、本記事では妊娠中でも行える脇汗対策法を3つ紹介します。具体的には以下の3つの方法について解説していきます。
・汗拭きシートで拭きとる
・わき汗パッドを装着する
・制汗剤の使用
汗拭きシートは、汗を拭きとるだけではなく、肌に清涼感も与えてくれます。黄体ホルモンの影響で体温が高くなっている妊婦の方には大変有難い品でしょう。
また、消臭効果を持つ商品もあるので、臭いが気になる方にもおすすめです。
厚手の素材で汗をしっかり拭きとる事が出来ます。パウダーが配合されていないので、脇に白い粉が付着する事はありません。
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アロマの良い香りで心地よい気分になれます。エタノールやメントール等が配合しており、清涼感が持続します。
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わき汗パッドには、衣類に取り付けるものや、肌に直接貼り付けるタイプなどがあります。抗菌素材のものを選べば、汗だけではなく臭いも防ぐ事が出来るのでおすすめです。
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