精神性発汗は、心の動きと関係が深いとされている大脳辺縁系の他に、視床下部や大脳皮質の前運動野などからの命令によって促されるそうです。
それより下位のシステムに関しては温熱性発汗と同様のルートを辿るとと考えられていますが、まだよくわかっていない事も多い、謎の残る発汗といえます。
また、温熱性発汗と精神性発汗は完璧に独立したメカニズムで進行しているわけではないと言われています。なので精神性発汗が温熱性発汗に働きかけて発汗を促したりすることもあり得るわけです。
精神性発汗の場合は、エクリン腺とアポクリン腺の両方から発汗が促されます。発汗箇所としては、手の平、足の裏、ワキの下といった箇所になります。
手足に関してはエクリン腺からの発汗、ワキの下に関してはアポクリン腺からの発汗となります。さきほど述べたとおりにアポクリン腺から分泌される汗には水以外に多くの成分を含んでおり、それがあの独特なワキの臭いの原因となります。
一方、手汗の場合はエクリン腺から分泌される汗なので臭いはそこまで強くはありません。
辛いものや酸っぱいものを食べると顔や額、頭皮からドバっと汗が出たという経験は誰しもあるでしょう。これが味覚性発汗と呼ばれるものです。
味覚性発汗の機能について、調べてみましたが詳しく言及している情報源がありませんでした。まだ明らかになっていない身体の機能なのかもしれません。
味覚性発汗は他の発汗と異なり交感神経は関与していないという見方があるそうです。その根拠として、
(1)味覚性発汗時には顔の赤らみ、唾液分泌、涙の分泌、鼻水の分泌などが伴うが、これは胸部交感神経切除後でも見られることがわかっている。そのような事実により、顔や舌の神経を司る副交感神経が関与しているであろうと考えられている。
(2)ホルネル症候群と呼ばれる病気では、眼瞼下垂(上まぶたが開きにくくなる症状のこと)が左右非対称に起こることあるが、そのホルネル症候群の患者に対しても味覚性発汗は左右対称に起こるという事実がある。ホルネル症候群は交感神経に何等かの障害がもたらされる事で発症する病であり、先ほどの事実は味覚性発汗が交感神経由来の現象ではないことを示唆している。
この2つが挙げられています。ただし、味覚性発汗のメカニズムについてはまだよく分かっていない事も多いようです。
顔からの発汗が主な部分ですが、基本的には全身から発汗が促されます。味覚性発汗ではエクリン腺が刺激されるので、さらさらとした比較的臭いもきつくない汗が分泌されます。
今回の記事では発汗には温熱性発汗・精神性発汗・味覚性発汗の3種類があり、それぞれ発汗を促すトリガーとなる現象が異なるという事を解説しました。
手汗は精神性発汗であり、精神性発汗は心の動きと密接な関係があります。また、食生活の乱れも精神性発汗の増加につながるとわれています。
手汗を抑えるにはまずは自分の生活習慣を見直し、適度に気分転換を行い、日ごろのストレスを発散するよう心掛けてみてはいかがでしょうか(^^)/
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