あなたはどういった時によく汗をかきますか?実は、発汗という生理現象はその原因に応じて、
1. 温熱性発汗
2. 精神性発汗
3. 味覚性発汗
の3つに分けられます。3つの発汗メカニズムについて詳しく見ていきましょう!
先に答え合わせをしますが、手汗は精神性発汗のひとつ。緊張や不安を感じているときに手に平から汗が出ます。
より詳しくは精神性発汗の項で解説しますよー(^^)/
「緊張した時に出る汗をなんとかしたい」「いくらなんでも手汗が多すぎる」という方には制汗剤、特に手汗用制汗剤がオススメ。
真夏に外を歩き回ったり、激しいスポーツをした時に体から汗がダラダラと流れてきます。それがまさしく温熱性発汗と呼ばれるものです。
温熱性発汗にはどのような役割があるのでしょうか?
水は蒸発するときに周りの熱を吸収します。この減少を気化熱と呼びます。
温熱性発汗は、汗(水分)を身体の表面から蒸発させて体温を下げる目的で行われる生理現象です。そのため、夏場や運動中など体温が上昇するときに発汗が促されるのです。
道路に水を撒いている人を夏場に良く見かけると思います。あれは所謂打ち水というもので、打ち水を行うとその周囲は少し涼しくなります。
これは、冷たい水により地面の温度を下げる(地面からの熱放射軽減効果)だけではなく水が蒸発する際の気化熱による冷却効果もあります。
人体の温熱性発汗はいわば打ち水というわけですね!
体の体温の上昇を感じると、視床下部からの命令により交感神経が刺激され、神経伝達物質であるアセチルコリンが分泌されます。
このアセチルコリンにより発汗が促されるという一連の流れが温熱性発汗のメカニズムです。
人間の身体に存在する2種類の汗腺、エクリン腺とアポクリン腺。温熱性発汗はエクリン腺からの発汗になります。
ちなみに、エクリン腺は、唇や爪などごく一部を除く体の至る所に存在し、毛穴とは独立して存在しています。
一方、アポクリン腺はワキ、外耳道、肛門部など体の局所的に存在し。毛穴と一緒の場所に存在しています。
エクリン腺から分泌される汗は、ほとんどの成分が水であり臭いもほとんどありません。そのため、温熱性発汗で生じる汗は比較的臭いはきつくないといえます。
運動した後、スポーツウェアが汗臭くなってしまうのは、汗と雑菌や汚れが反応しているから。ニオイについては以下の記事を確認してください。
ちなみに、アポクリン腺の汗はタンパク質や脂質、アンモニアなどの成分を含み粘り気があります。この成分がわき汗の独特のにおいを生み出しています。
緊張や不安感が募り、はらはらした気持ちになることを「冷や汗をかく」といった言葉で表現したりしますよね。
たくさんの人前に立つときや、大事な試合中など、プレッシャーを感じる場面で汗が出てきたり、暑くもないのに汗が出てきたりします。これは、精神性発汗と呼ばれています。
大切な場面にかぎって出てくる手汗ってとっても煩わしいものです。精神性発汗についてはまだ分かっていないことも多いですが、現在のところでは危険を回避したり、異性を引き付けたりといった役割があったとされています。
例えば、手汗は緊急時に手に持ったものが滑らないようにするために分泌されたり、ワキ汗(こちらも精神性発汗の一つ)は、その汗の臭いが仲間に危険を知らせたり、異性を引きつけるフェロモンの役割を果たしていたと考えられるそう。
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